声が世界を抱きしめます
谷川俊太郎 詩・音楽・合唱を語る
中地雅之 編著
詩と音楽は、相思相愛。
2017年12月に東京学芸大学で開催された合唱講座では、詩人の谷川俊太郎さんを講師に、合唱と朗読とトークという構成で、詩と音楽を楽しむ機会をもちました。この合唱講座の記録と、その後、中地雅之先生が聞き手となって行われた谷川さんへのインタビュー、そして書き下ろし1篇を含む24篇の詩を収めた本が、『声が世界を抱きしめます』と題して、本学出版会より出版されました。
*本書は全国の書店、Amazon等のネット書店でご購入・ご注文いただけます。
詩人と音楽家による
詩と音楽をめぐるアンサンブル
「詩は音楽にあこがれる」という詩人の詩は、
なぜこれほどまでに音楽家を魅了するのか。
合唱曲「信じる」「春に」は、なぜ多くの人びとに歌われているのか。
詩と音楽との親密で深遠な関係から、
合唱、声、朗読、芸術、教育まで縦横に語り合い、
その魅力と詩作の秘密に迫る、詩人と音楽家によるアンサンブル。
2017年12月に東京学芸大学で開催された合唱講座の記録と、
その後のインタビュー&ダイアローグ、
そして、書き下ろし1篇を含む24篇の詩を収める珠玉の一冊。
♫ 東京学芸大学附属図書館 文庫《声のオーロラ》オープン!
詩人 谷川俊太郎さんの詩による合唱曲の楽譜と関連資料約300点が寄贈され、2019年11月より同図書館で閲覧できるようになりました。この中には「春に」「生きる」など、本書収録の合唱曲の楽譜も多数含まれています。
なお、本書末尾の付記で言及されている「谷川俊太郎の詩による合唱曲 刊行楽譜リスト」(東京学芸大学音楽科教育学研究室 中地雅之研究室ゼミ作成)は下記よりご覧いただけます。
谷川俊太郎
(たにかわ しゅんたろう)
1931年東京生まれ。詩人。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』(創元社)を刊行。1962年「月火水木金土日の歌」で第4回日本レコード大賞作詞賞、1982年『日々の地図』(集英社)で第34回読売文学賞、1993年『世間知ラズ』(思潮社)で第1回萩原朔太郎賞、2010年『トロムソコラージュ』(新潮社)で第1回鮎川信夫賞など受賞・著書多数。詩作のほか絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く活動。近年の著作にロングインタビュー『詩人なんて呼ばれて』(聞き手:尾崎真理子、新潮社)、詩集『聴くと聞こえる on Listening 1950-2017』(創元社)、詩集『バウムクーヘン』(ナナロク社)などがある。
中地雅之
(なかじ まさゆき)
1964年東京生まれ。東京学芸大学音楽科教育学研究室教授。東京学芸大学大学院、ザルツブルグ・モーツァルテウム大学大学院修了。音楽教育学で博士号を取得。岩手大学を経て現職。国立音楽大学非常勤講師(音楽教育学担当)。ドイツ語圏と日本の音楽教育に関する比較研究に従事し、またピアニストとしてリサイタルを定期的に行っている。主な著作・CDに『ことば・あそび・うた』(詩:谷川俊太郎、ショットミュージック)、『おひさまのかけら』(朗読:はせみつこ、フォンテッック)がある。現在、日本オルフ音楽教育学会代表、国際多元美学教育学会理事を務める。
写真提供 東京学芸大学広報課(合唱講座)
撮影 杉本 文(インタビュー)